ハネムーン　
吉本 ばなな　著

内容キーワード
「文庫」　「恋愛」　「読みやすい」　「家族」　「切ない」

家が隣同士の幼馴染のまなかと裕志。
２人は１８の時に籍だけ入れて、結婚します。
それは恋愛というより、友情に近いような感覚で。

裕志のおじいさんが死んでしまって、
アメリカに行って音信不通だったお父さんが
裕志を引き取りたいと言ってくる可能性があったから。

毒を含むほどのドラマチックな恋愛ではないけれど、
誰かを大事にしたくなるようなお話です。

自由死刑　
島田 雅彦　著

内容キーワード
「文庫」　「原作本」　「ドラマ化」　「バイオレンス」　「生と死」

「あしたの、喜多善男」というドラマの原案の本です。
生徒からの希望図書だったんだけど、
本屋さんから届くのに時間がかかってしまったため
希望した生徒が読まなかったという本。

主人公喜多善男は自由死刑（自殺）をしようとします。
そして主人公の周りの人間は、「死ぬのなんてやめたら」という者や、
善男の「死」を利用して金を稼ごうとする者などが現れます。

ドラマでは“原案”となっていたこともあり、小説はドラマと違います。
主人公のは、小日向さんが演じた喜多善男よりもずっと若く、
ラストも全く違うものになっています。

主人公の残された日数は７日。（ドラマでは１１日）
松田龍平くんが演じた平太は悪者ですし、しのぶのキャラクターも違います。
バイオレンス要素が強く、結末も大幅に違います。
ドラマとは違う結末を読んでみましょう。

君に届け　
椎名 軽穂　[原作] ; 下川 香苗　著

内容キーワード
「文庫」　「恋愛」　「青春」　「友情」　「マンガ」　「読みやすい」

別冊マーガレット連載中の漫画『君に届け』のノベライズ本です。
単行本１、２巻部分が小説となっています。

天然で純粋、人の役に立つことが好きな女の子だけれど、
見た目が超根暗な主人公爽子（さわこ）。
小学校のときに名前を「貞子」と呼び間違えられて以来、あだ名は「貞子」。
そんな彼女が恋と友情で成長していく物語です。

少女マンガならではの展開や登場人物を楽しみましょう。

鼓笛隊の襲来　
三崎 亜記　著

内容キーワード
「ＳＦ」　「短編」

戦後最大規模の鼓笛隊が襲い来る夜を、
義母とすごすことになった園子の一家。
避難もせず、防音スタジオも持たないが、
果たして無事にのりきることができるのか――。
表題作ほか書下ろし1編を含む全9編。
（Ａｍａｚｏｎより）

戦後最大規模の孤笛隊が襲来するってどんな？？
三崎ワールド全開の短編集です。

ちょっと不思議な設定。
ありえない設定なのに、その中に出てくる言葉に考えさせられます。

Ｆ : 落第生　
鷺沢 萠　[著]

内容キーワード
「文庫」　「恋愛」　「短編」　「切ない」　「女の子向き」　「大人の恋」

この本は映画化もされたようです。（１９９８年）
ずいぶん昔の作品ですが、色鮮やかに描かれた７つの短編集。

Ｆには５段階評価での落第という意味がある。
この本の中に出てくるのはどこか“Ｆ”な女の子たち。

ポジティブに、肯定しながら生きることが正しいような世の中で、
ネガティブであっても、別にかまわないじゃないかと思えるような作品。
生きることを否定しているわけじゃなく、落第することを否定しているわけじゃない。
明日はちょっと気楽に過ごせそう、と思えるような短編集です。