クローバー　
島本 理生　著

内容キーワード
「恋愛」　「家族」　「短編」　「青春」　「悩み」　「大学生」

大学生が主人公の恋愛小説です。
ストーリーはひとつの話としてつながっていますが、
短い話で区切られて、物語が展開するので比較的読みやすいと思います。

主人公冬治は、双子の姉　華子と一緒にくらしています。
大学生の二人は、性格は全く違ってみえます。
男の影が途切れることのない、素直に思ったことを口にする華子。
理系の大学に通い、恋愛だけではなく、人生に対してもクールに見える冬治。

恋に悩み、将来に悩み、家族のことに悩む。
自分の学んでいることを選択したこと、そのこと自体にも悩む。

そんなにカッコいいとは言えない人生にも冷めて見える冬治が、
悩みながらいろんなことを選択していきます。
生きていたら、何度か勇気を出さなきゃいけないときがあるんだなぁ。
格好悪くても、間違っていても、ワガママでもいいじゃないか。
後悔してもいいじゃないか。夢や理想が、人に羨ましがられなくてもいいじゃないか。
そんなふうに思えるような作品です。

島本理生さんはまだ若い作家で、他にも恋愛小説を書いておられます。
大学生が主人公の話が多いかな。