サクリファイス　
近藤 史恵　著

内容キーワード
「切ない」　「ミステリー」　「スポーツ」　「おすすめ」　「マンガ」

ただ、あの人を勝たせるために走る。それが、僕のすべてだ―。
二転三転する真相、リフレインし重きを増す主題、押し寄せる感動！
自転車ロードレースの世界を舞台に描く、青春ミステリの逸品。
（「BOOK」データベースより）

スポーツ、自転車ロードレースの小説なのに、ミステリーのタグをつけたのは、
中盤以降に出てきた謎が最後に解決されるから。
でも、推理小説というわけでもなく。
純粋にサイクルスポーツに興味を持てる作品だと思います。

本屋大賞第二位、大藪春彦賞受賞の本。
サイクルスポーツなんてほとんど知らなくても、おもしろいと思える本。
漫画にもなっているようです。

主人公の白石誓（しらいしちかい）は、陸上でオリンピックを狙えるほどの実力を持ちながら、
それをあっさりと捨て、１８歳から自転車のロードレースを始めます。

サイクルロードレースで、エースを勝たせるために存在するアシストの人たち。
個人で競いながら、団体での勝利のために戦うスポーツってだけでおもしろい。
読みながら「へー」と思うことが、競技自体に対する興味をもたせてくれるでしょう。

最後にはちょっと出来すぎかもと思えるようなどんでん返しの結末が待っていますが、
前半部分もかなり楽しく読めますよ。

サイクルロードレースって日本では全くといっていいほど目にする機会はないけど、
今度機会があったら見てみよう。