しゃぼん玉　
乃南 アサ　著

内容キーワード
「文庫」　「泣ける」　「切ない」　「サスペンス」

親からも見捨てられ、通り魔や強盗障害を繰り返す
無軌道な若者・伊豆見翔人は、逃亡途中で宮崎の山村にたどり着く。
成り行きから助けた老婆スマの家に滞在することになった翔人は、
近所の老人シゲ爺の野良仕事を手伝ううちに村の暮らしに馴染んでいくが…。
現代の若者の“絶望感”をこまやかな心理描写で描き出す傑作長篇サスペンス。
（「ＢＯＯＫ」データベースより）

一応サスペンスって書いてあるから、サスペンスとしましたが、
推理小説って枠ではないですね。

本当に心の底から悪い人間ってのはいるんでしょうか？
主人公は善良な人間ではありませんが、
そんなにむちゃくちゃ悪い人間というわけではないように思います。

人生がうまくいかなくて悪い方に転がっていってしまう。
犯罪は犯罪だけど、転がってきてしまっただけなのかもしれません。
悪いことは悪いんだけど。

生きていることに価値が見出せない、って感情は
自分だけではどうしようもないことがあるかもしれません。
出会う人たちと、どう向き合うかで変わることもあるでしょう。

この本はどちらかと言うと大人向きかもしれません。